iMacごときで話を引っ張るのも馬鹿馬鹿しいのだけど、いっぺんに書くのもそれなりに大変なので、結果小分けになってしまうと言う次第で、何かの間違いで呼んでしまった人には申し訳ないおーい。呼んでませんよー。
さて、新しいiMacを手にしたワタクシは、あれ?ワシだっけ?まあいいや、どっちでも。ワタクシは、いそいそと仕事場に持ち帰り、箱を空ける。そして、ネットワークに接続すると、昨今便利なユーティリティ、「意向アプリケーション」なるものを自らの意向によって開いてみる。そうして、意向元の求愛マックを愛してるよーとばかりに呼び寄せると、中のデータをおもむろに吸い出すという趣向。ディープな関係になるっつぅわけで。
いや、世の中便利になったもんだね、と感心するも束の間、終わったと思い中身を確認すると、ちーとも移行されていない。どころかこのまま使ったら、ワタクシのこれまでの苦労は水の泡。何もかも過去が消えてしまうという事態が待ち受けている。結局の所、相手のOSが古いので上手くいかないということなのか。
まったくOSというのは常々罠だと思う。プリンターもアプリケーションもちょっと隙を見せるとOSがサポートされていないから新しいのに白だの黒だの注文ばかり。この世界はあくまでも技術中心。顧客はそれに付いていくように自助努力を迫られるという構造なのですな。永遠に貢ぎ続ける技術宗教。自動献金システム。
ともあれ、求愛マックから吸い出されたデータだけでは到底移行できないので、仕方なしに一つずつ取り出すことにする。といってもどれが必要でどれが不要なのか、OS9の頃にはよくやったものの、X以降では今回が初めて。疲れるので、翌日に改めてやることにして、やや大きめのデータコピーを仕掛けて帰宅。そして事件は翌日に起こる。
朝仕事場にやってきて、前日に放置しておいた求愛マック愛してるよをいったん再起動させてから再度仕事に取りかかろうなどと思ったのがまず間違い。
再起動が止まらない。
ロマンチックが止まらない、という古い歌のタイトルで喜ぶのはアナル王子ことムラムラ王子だけで、こっちはちっとも楽しくない。しばらく放置して見るも、いっこうに改善の気配がないので、仕方なしにアップルのテクニカルサポートに電話。昨日あれほど気分のよかったアップルストア、もちろんテクニカルサポートも気持ちよく応対してくれるに違いない──とおもったのが大間違い。
例によってプッシュ操作で一番を押せば何だの、二番を押せだの、面倒な手続きの後出てきたのがミス電話口。さあ聞いてくれ、オラのトラブルとばかりに今まさに質問せんとするその機先を制するかのように、
まずフルネームを言え、製品のシリアルナンバーを言え、未登録だから今から登録する、ついてはメールアドレスを言え、ともかくまどろっこしい。
こちらの質問はいたって単純。
再起動が止まらないけど、これってどういう清浄?六根清浄?
てなもの。なのに、あまりに手間取るので思わず聞いた。
「あの、この面倒な手続きをやらないと質問に答えてもらえないの?」
無意味だと解っていても嫌みの一つも言いたくなる。
「こちらが質問したい事って凄くシンプルなことなんだけど。」
むろん向こうはマニュアル通りで質問は無効。
ようやく、応対の体制が整い、さらに症状についていくらかのやりとりの後、ミス電話口の答え。
修理に出せ。付いては4万何千円一律かかる。
そんなにかかるのか、と唖然とするも、宅急便で取りに来てくれるという。仕方ない、この際修理に出すか。新しいのを買うよりも安いし。
──とそこで思い出された昨日の言葉。
「また遊びに来て下さいね、ね、ね、ね(エコー付)」
おお、そうだ。アップルストアに直接持ち込めばよいのである。少なくとも宅急便で送ったり返されたりの時間ぐらいは短縮できそうである。しかしミス電話口はなお粘る。ねばねば。
お持ちになるのはいいですが、むしろ高く付く場合もありますよ。
ええいくどいわ。そんなに簡単に何万もはたくのは嫌である。まずはアップルストアで直接交渉である。
そうしてミス電話口を電話口においたまま、アップルストアに連絡。やはり応対は圧倒的にこちらの方が素晴らしい。とても同じ会社とは思えないぐらい気持ちがよい。何とか時間を都合してくれて当方の求愛マックを見てくれると言うことになった。有り難い。
で、その結論──実は持って行く直前にこちらも気付いたのだが折角なので確認も含めて再訪することにしたのであるが、システムの不具合。
単純にシステムの再インストールで済むという次第。
おい、ミス電話口。何が4万円だコラ。
事のついでに、解らないこともアップルストアで教えてもらい、実際、このままでもデータの移行だけなら可能であるという話も教えてもらう。その場合キーボードのTを押しながら起動する事が必要で、そうすることによって、システムを無視してハードディスクとして認識されるのだそうな。知らなかった。勉強になった。素晴らしい。
出来ればファイヤワイヤケーブルでつないだ方がいいというので、この際購入というわけで出費額数千円。診断料など一切無し。保証期間外だの何だのという面倒な話も一切無し。
どういう事だミス電話口。
斯くして諸々の秘伝を伝授してもらって、またまた玄関口までトラブルの種の求愛マックを運んでもらい、実に好もしい笑顔で送り出してもらうという高級ブティック状態。
その後ちゃんとデータの移行が出来たのは言うまでもない。
アップルはテクニカルサポートよりも直営店の方がはるかに優れているというお話しでありました。
ちなみに、その後iPhoneでもトラブルがあったので、iPhoneのテクニカルサポートにも電話してみた。そちらはよく似た症状のトラブルがあるのか、非情に真っ当な応対でありました。ひょっとするとミス電話口だけがダメだったのかもしれない。
まあしかし、こんなに長々と書くような話じゃない罠。いや失敬失敬。
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